継続は力なり

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星の砂 檸檬 草原

 

 

カテゴリ 三題噺

当ブログ内での三題噺とは、適当に選ばれた三つの単語を使って創作した小説のことです。

このカテゴリは自分で小説を作ることによって想像力や話を組み立てる能力の向上などを目的としています。一つのお題につき制限時間は30分。書き終わったところで終了です。

 

今回のお題『星の砂 檸檬 草原』

 

 

 

 

風が吹いている。

背中には、しっとりと冷たい大地を感じる。

 

 

 

僕は、だだっ広い草原に、寝転がっていた。

 

 

 

すう、と大きく息を吸い込むと

住みなれた街では味わえないような清涼な空気が僕の肺を満たす。

そのまま何度か深呼吸をして、青い青い空を見上げた。

 

空には雲ひとつなく、ただただ真っ青で

そして、草原にも、大地と、僕以外には何もなかった。

 

 

どうしてこんなところにいるのかは分からない。

なぜなら、僕は自分の意思でここに来たわけじゃないからだ。

 

昨日、明日の学校の準備をして、布団に入ったところまでは覚えている。

けど、それからここへ来るまでの記憶がないのだ。

 

だとしたらここは夢の中なんだろうか?

いや、夢にしては感覚がリアルすぎる。

 

手のひらで草の生えた大地をなでればその感覚が伝わって来るし、

その草を、握って引き抜こうとしてみれば

 ブチブチと草の千切れる音がした。

 

 

体を起こして、辺りを見回してみる。

 

 

「…本当に何もないな」

 

 

ぼそっとつぶやくと、いつまでもここにいるわけにはいかないので

どこでもいいから進んでみようと立ち上がった。

 

試しに頬をつねってみる。

 

 

…痛い。

 

 

どうやら本当に夢ではないらしい。

 

だとしたらここはどこだ?

家の近くにこんな場所なんてあっただろうか。

僕はここに自分で来たのか?

そうではないとしたら誰が、何のために連れて来た?

 

次々と疑問が浮かぶがそれに答えてくれる人はいない。

 

 

僕は自分がどこに向かって進んでいるのかも分からないまま

どこかに向かって進み始めた。

 

 

歩く。歩く。

 

 

歩く。歩く。

 

 

 

 

歩く。

 

 

 

 

何もないというのはこんなにも退屈なのか。

 

目の前に広がるのは

 

(疲れてきたああああ)

 

(飽きてきたああああ)

 

(まだ時間8分ある…集中力の持続、22分。)

 

(退屈にもまさる苦痛。なんで休みにこんなことしてるんだ私。)

 

(負荷をかけて馬鹿にならないためだっけ)

 

(無意味に疲れるくらいなら本読んだ方がいいんじゃ。。)

 

 

 

というわけで尻切れとんぼですが終わります。

 

しゅううう